春季連休前、南奥駈道点検巡視

沖崎吉信、豊島實、竹中佐一、塩川真武、瀧本昭太郎、大橋、林
2016/04/10

作業目的、倒木の処理、十津川村設置の石柱導表復旧、靡き(行塚)位置確認
靡き 持経22、乾光門(剣光門)23、涅槃岳24、般若岳25、子守岳26、屋守岳27、蘇漠岳32、二つ石

工具一式
チェンソーとオイル、混合ガソリン、工具、ザイル、小トンガ、小シャベル、背負子二台、ノコギリ、斧、マークテープ

個人 一般登攀倶、
其の他
青木氏、4月9日より入山、神仙宿に泊、付近の道普請後前鬼から川島代表と、縦走点検者を池原に送迎する
9日に持経宿に泊まり、10日に六時から行動を開始する。
前夜は、盛り上がったが適量に押さえて朝は快調なスタートだ
今回の参加は、50歳から80歳と年齢差は大きいが、歩行速度はほぼエアリアマップスピードで、余裕を持って各ピークでパノラマを楽しめた


6時10分、持経宿を出る

金剛童子横から取り付くがいきなりの急坂です
最高齢者が、巨木倒木を想定してチェンソーを担ぐ、総重量は13kg程度、だ
6時40分阿須加利岳着
阿須加利岳にて、石柱導表の傾きを直し作業、10分程度
  
目指す証誠無漏岳が望める
急傾斜をくだり小ピークに登る
小さな鎖場は○危な所だ
  
途中の天理大学WVの古い道標を整備した。
奥駈道の道標が未整備時代に助けられた方が多いだろう
新宮山彦では敬意を表し今も整備対称にしている
 
証誠無漏岳から中八人山まで縦走尾根が有り、証誠無漏岳にもその道標が見られる
証誠無漏岳着、7時30分 小休憩
 
下り方付近に太さ30cm程度の倒木、チェンソーにて切り取整備する
証誠無漏岳から涅槃岳が見晴らせるが50m下り130m上り返す。
南奥駈道は標高は低いがアップダウンが多く縦走は思ったより疲れる
  
涅槃岳の肩付近はヒメチャラの幼木トンネルで、植生が大きく変わる
山頂には三等三角点、赤井谷が有る。標高1376.21mだ
涅槃岳着 8時18分着
 
涅槃岳から滝川辻ピークが望め、釈迦ヶ岳が見え始めた
下りのコル付近は雨裂が出来谷は厳しい

乾光門に下る途中で更に天理大学WVの道標を整備する

急傾斜を下り笹の宿跡、乾光門にて
乾光門は剣光門かの字の特定が急がれる。
乾光門は拝み返しの宿跡だ

乾光門着8時50分 
 
新導表と旧、十津川村道表
乾光門から1317mピークを巻き、険路を滝川辻ピークに登り20m程度下った所が滝川辻の導表が有る
  
滝川辻の旧道標が倒れていた。
今は字が消えてないが、一応復旧立て直した
滝川辻着 9時25分
  

般若岳1328mは小さなピークで、南側は垂直の岩、西側を巻き登り、道標は肩に有る
  
道表付近で休憩、行動食を取った
正面付近に釈迦の尾根に有る白ー(高ー)が岩陵のピークを見せる
  
般若岳着 10時00分
地蔵岳までは比較的フラットで見晴らしが楽しめる。
地蔵岳から振り返れば行仙岳、笠捨山、大台の峰々が美しい
  
細くなった尾根に倒木が出てこれはチェンソーで切り取って通路を開いた
  
その先が子守岳とも呼ばれる。靡きのピークです
此処には行政の山名を示すものは有りません
子守岳山頂は石が積まれている。
国土地理院は地蔵岳と表している
 
子守岳着 10時52分
子守岳を下ると天狗の稽古場と言う広いタオが有り、休憩と昼食だ
約25分休憩した
 
その直ぐ先が嫁越峠で、滝川と前鬼を結んだ道が有ったそうだが、今はその跡は完全に消え、滝川には上級者以外は降りられず
前鬼にはその跡すらわからない
前鬼への途中に、小池の宿跡がかろうじて認められる。

嫁越峠着 11時40分
  
嫁越峠では旧道標を立て直した。
嫁越峠から120mほど登り帰せば奥守岳です
奥守岳は1490m数メートル、険しい山容だが、此処に来ると釈迦ヶ岳の姿が大きく見える
  
奥守岳のピークにも行政の石導表が無く、字の消えた旧道標が建っている

奥守岳着 12時10分
天狗山は10m程度縦走路から外れているが、道標が有ります
山頂には三等三角点、天狗山が有ります
此処が千草岳ではないかという方もいます。
次の蘇漠岳の大峰前鬼坊大天狗の石標位置を知っていた明治の人が、点名をそこから取ったことは想像できますが、これは記事を書いた瀧本の個人的意見です
  
釈迦ヶ岳方面の見晴らしが最高です

地蔵山着 12時35分
地蔵山からは比較的なだらかだが、石楠花岳1472mを巻くように道がついている
途中の小さな石楠花の生えこんだピークを石楠花岳という方がいるが、国土地理院が測量点を書いた黒谷峠に続く尾根ピークが石楠花岳だ
今は、石楠花は無いが、黒谷峠に続く尾根は石楠花の尾根だ
  
石楠花岳は行者すら訪れる方が少ない。
石楠花岳から下り登り帰せば蘇漠岳だ。
蘇漠岳までは少し足下が悪い
尾根上にコンガラ童子、セイタカ童子の名がある岩があるというが、記事を書いた瀧本には分からない
  
蘇漠岳は天狗が岩の上でソバクシャを舞っているのを行者に見つかり、照れて空に飛んだという場所だ
天台門宗はそのピークに、大峰前鬼坊大天狗の石版を残している
  
蘇莫岳から下りこめば、太古の辻です
此処にはセクラベ石があり靡きです
 
此処は太古の辻と言われる前鬼と南奥駈道の分岐です
35年前、持経宿の完成と南奥駈道へ行者や登山者が足を向ける事を願って新宮山彦ぐるーぷの手によって導表が建てられました
 
奥駈葉衣会とは、故前田勇一氏を始め南奥駈道を再興に係った会で、その遺志を受け継いだのが新宮山彦ぐるーぷです
今もその意志を延々と受け継ぎ、今日で1685回目の奥駈道点検作業です
太古の辻着 13時50分
太古の辻から前鬼に下りますが、此処は案外の悪路と木製階段が多く、この階段は足の合わないところも有り険路です
焦らずに下る事をお勧めします
両童子岩は靡きです
  
両童子岩先で閼伽坂尾根に分岐できます
 
白谷が増水して渡渉が困難なときは、閼伽坂尾根から前鬼小中坊に下れます
今日は増水もなく通常道を下山しました
  
前鬼小中坊では、山彦ぐるーぷの代表の川島氏と前日から深仙宿に泊り込み、道普請をしていた青木氏の車に同乗して下北山に下った

前鬼小中坊着 15時40分

点検総時間、9時間30分でした
冬の積雪が少なく、持経宿と前鬼間は倒木が少なく道抜け等は無い
導表も倒れていないが、傾いたものは手直しして作業した
当日の作業の様子を写したピカサにリンク

http://picasaweb.google.com/112945581094442429283/ARszIB?authkey=Gv1sRgCK37ycSfjeHDkQE
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標高差および距離